ものろぐ「J-ART」 美術と人間/美術と社会

「日本美術史」を大学や街の講座で語ってきたことや、多少は自分の仕事の痕跡を残そうとして建てた「物置」のようなもの。

やまと絵歳時記〈田植・五月雨〉

〈田植・五月雨〉
「雨のうちに田うゝる所」「たのなかに水をひくをこあり」など.田植えの情景は五月雨とともに、あるいは農作業をする人物とともに描かれた。中世になっても、月次絵(つきなみえ=月々の風物を描いた絵)には田植の光景が多くあったようである。ただ、その多くは田植え作業の具体的状況ではなく「早苗植わたしたるかた」などのように、田植の終わった青田の風景であったと思われる。いっぽう、五月雨は田植のなかで描かれることが多いが、雨の庭や空を眺める人物を描いたと思われる珍しい例もある。「かめのをの たきのしら玉 ちよのかず いはねにあまる さみだれのそら」